🌫️ うどんこ病(Powdery mildew)
葉の表面や裏に白い粉をまぶしたような白いカビが広がります。いちごの最もポピュラーな病気で、乾燥しながら温度が上がる春先に多発します。進行すると葉が縮れ、果実にも白いカビが広がり、品質が大幅に低下します。
🔍 見分け方
葉の表面に白い粉状のカビ。葉が縮れたり変形する。ひどい場合は果実にも白いカビ。
✅ 対処法・予防
風通しを良くする。密植を避ける。罹患した葉はすぐに除去。必要に応じてカリグリーン(重曹系)または殺菌剤を散布。
いちごに多い病気と害虫を早期発見して
大切な株を守るための完全ガイド
いちごは美しく、おいしい反面、さまざまな病気や害虫の被害を受けやすい繊細な植物です。しかし、正しい知識と早期発見・早期対処があれば、多くの問題は未然に防ぐことができます。このページでは、いちご栽培でよく見られる主要な病気と害虫を一つひとつ丁寧に解説します。
病害虫対策の基本は「予防」です。毎日の観察で異常を早期に発見し、風通しの良い環境を保ち、適切な施肥と水やりで株を健康に育てることが、最大の予防策です。症状が軽いうちに対処すれば、薬を使わずに解決できることも多くあります。
葉の表面や裏に白い粉をまぶしたような白いカビが広がります。いちごの最もポピュラーな病気で、乾燥しながら温度が上がる春先に多発します。進行すると葉が縮れ、果実にも白いカビが広がり、品質が大幅に低下します。
葉の表面に白い粉状のカビ。葉が縮れたり変形する。ひどい場合は果実にも白いカビ。
風通しを良くする。密植を避ける。罹患した葉はすぐに除去。必要に応じてカリグリーン(重曹系)または殺菌剤を散布。
果実や花に灰色のふわふわしたカビが生える病気です。低温多湿の条件で急速に広がります。一度発生すると近くの果実にも素早く移るため、早期発見・早期対処が不可欠です。収穫直前に発生すると収穫量が大幅に減少します。
果実・花に灰色または褐色のカビ。カビをさわると胞子が飛散する。果実が柔らかく腐る。
罹患した果実・花・葉はすぐ除去し袋に入れて廃棄。雨避けカバーを使用。通気性確保。ボトキラー(天敵微生物)も効果的。
葉の縁や中央に暗褐色〜黒色の斑点が現れ、やがて葉全体が枯れていく病気です。真菌(カビ)の一種が原因で、特に夏の高温期に多発します。株が弱っていると感染しやすく、重症化すると光合成能力が著しく低下します。
葉に暗褐色の不規則な斑点。斑点が広がり葉が枯れる。葉の周縁が焦げたような色に。
罹患葉は早めに除去。密植を避けて通気性を確保。株を健康に保つことが最善の予防。必要に応じて殺菌剤を散布。
土壌中の病原菌(フザリウム)が根から侵入し、株全体が黄化して衰弱・枯死する病気です。感染した株は回復が難しく、同じ土地での連作で多発します。根を見ると赤褐色に変色しているのが特徴です。
株全体が黄化・萎れ。根が赤褐色に変色。生育が著しく遅れる。抜いてみると根が腐っている。
連作を避ける(3〜4年輪作)。土壌消毒の実施。抵抗性品種の選択。発症株はすぐに除去して土ごと処分。
2〜3mmの小さな虫が新芽や葉裏に群生し、汁を吸って株を弱らせます。繁殖力が非常に高く、放置するとあっという間に大量発生します。また、ウイルス病を媒介する危険性もあるため、早期対処が重要です。
新芽や葉裏に緑・黄・黒の小さな虫が群生。葉が縮れたり変色する。アリがよく来ている場合も兆候。
見つけたら水で洗い流す。てんとう虫を呼び込む環境を作る。シルバーマルチで忌避。牛乳・木酢液スプレーも効果的。
0.5mm程度の非常に小さなダニが葉裏に寄生し、葉の汁を吸います。被害が進むと葉が白くかすれ、やがて枯れます。乾燥・高温条件で急増します。葉裏に細かい網のような糸を張るのが特徴です。裸眼では見えにくいため、ルーペでの観察をおすすめします。
葉の表面が白くかすれる(カスリ状)。葉裏に細い糸と小さな点(虫体)。乾燥した時期に急増。
葉裏に水をかけて洗い流す。乾燥を防ぐ(霧吹きで湿度確保)。天敵ダニ(チリカブリダニ)の活用。ミタクリカウ剤等のダニ専用薬剤。
雨の夜や曇りの日に活発に動き回り、果実や葉を食べます。銀色の粘液(ぬめり)の跡が残るのが特徴です。特に収穫間近の赤い果実を好んで食べるため、被害が目立ちます。昼間は土の下や石の下に隠れているため、見つけにくいことも多いです。
果実や葉に不規則な食い跡。銀色のぬめり跡。夜間や雨上がりに株の周辺を確認。
夜間に懐中電灯で捕殺。銅テープを株の周りに巻く(嫌い)。ビールトラップを設置。ナメクジ退治スプレー(天然成分)の使用。
赤く熟したいちごは鳥(ヒヨドリ・スズメ等)やハクビシン・タヌキなどの野生動物にとって大変魅力的な食べ物です。一晩で収穫予定の果実をほとんど食べられてしまうこともあります。特に畑の周辺に野生動物の生息地がある場合は早めの対策が必要です。
朝起きたら果実がなくなっている。かじり跡がある。足跡や糞が残っている場合も。
防鳥ネット・防獣ネットを張る。CDを吊るして光で鳥を忌避。動物感知センサーライトの設置。フェンスの設置(ハクビシン対策)。
| 予防策 | 効果のある問題 | 実施タイミング |
|---|---|---|
| 🌬️ 通気性の確保・密植回避 | うどんこ病・灰色かび病・葉枯病 | 植え付け時・定期的な整理 |
| 🌊 葉を濡らさない水やり | うどんこ病・灰色かび病 | 毎日の水やり時 |
| 🌿 マルチングの実施 | 泥はね・土壌病害全般 | 植え付け時 |
| 🔄 連作の回避(3〜4年) | 萎黄病・土壌病害全般 | 毎年の計画段階 |
| 🧹 枯れ葉・残渣の除去 | 灰色かび病・害虫の越冬防止 | 随時・収穫後 |
| 🥄 シルバーマルチの使用 | アブラムシ・ハダニ忌避 | 植え付け時 |
| 🕸️ 防鳥・防獣ネット | 鳥・ハクビシン等 | 果実が色づき始めたら |
| 🌡️ 適切な温湿度管理 | うどんこ病・灰色かび病・ハダニ | 通年(特にハウス内) |
農薬を使わずに病害虫を防ぐ「有機的防除法」をいくつかご紹介します。環境にも人にも優しい方法です。
木酢液を500〜1000倍に薄めてスプレー。アブラムシ・ハダニの忌避に効果的。週1〜2回散布。
重曹(食用)を水1Lに小さじ1溶かしてスプレー。うどんこ病の予防・初期対策に有効。
てんとう虫(アブラムシを食べる)・カマキリ・クモを大切に。益虫が住める環境づくりを心がけて。
ニンニクやバジルを煮だした液を薄めてスプレー。多くの害虫に対して忌避効果あり。
浅い容器にビールを入れて株の周りに置く。ナメクジがおびき寄せられて入って退治できます。
夏の強い日差しを利用して土に透明シートをかけ、高温で土壌病原菌を死滅させる方法。
農薬は予防・有機的手段で対処できない場合の「最後の手段」として使います。以下の点に十分注意してください。
病害虫被害で最も多い失敗は「気づいたときには手遅れ」というケースです。毎朝の水やりのついでに、葉の表と裏を丁寧に観察する5分間の点検習慣をつけましょう。異変を早期に発見できれば、農薬を使わずに対処できることが多いです。また、株を健康に保つことが最大の予防策です。適切な施肥・水管理・通気性の確保を日頃から心がけてください。健康な株は病気や害虫に対する自己防衛力が高く、少々の問題なら跳ね返す力があります!